不動産鑑定士とは

不動産の適正価格を評価する資格

不動産は社会の経済活動において、非常に重要な役割を果たすものです。
土地などの経済価値が正しく評価されなければ、その国の経済が破綻する危険さえあります。
しかし土地や建物の不動産を客観的に評価し、お金の価値に換算することは非常に難しい作業です。
そこで国は、不動産が適正な価格で評価されるために不動産鑑定士の国家資格を設けました。

国家試験に合格し国土交通省に登録された人でなければ、不動産鑑定士と名乗れないのです。
不動産の鑑定は大切な評価指針ですから、国土交通省や都道府県に登録されている不動産鑑定士だけしか土地や建物の評価はできません。
不動産鑑定士以外の人が土地などの不動産を勝手に鑑定したものは公的には認められず、評価した人には罰則があたえられます。

不動産価格を評価する要因とは?

不動産の評価はさまざまな要因がからみ合っており、鑑定には複雑な手続きが必要です。
地質や地勢などの自然要因、人口の状態や都市の熟成度といった社会的な要因、交通システムや物価などの経済的な要因、国土計画や政策などの行政的要因が影響しあって、不動産の評価は変わってきます。

不動産の評価は一度決まればその後ずっと一定というわけではなく、その価値は社会の動きに合わせて、常に変動しています。
不動産鑑定士はこのような複雑な要因をさまざまな角度から分析して、正当な価格を割り出しているのです。

不動産鑑定士の業務は多岐にわたりますが、鑑定業務では国土交通省や都道府県が行う地価調査などの鑑定といった公的な評価と、企業や個人の土地を評価する民間評価の2つに分けられます。
いずれの場合でも不動産の評価は、マンションの賃貸経営や不動産を担保にした融資、不動産の遺産相続、不動産の売買など、さまざまな場面で人々から必要とされています。

不動産鑑定士は不動産の専門家として、不動産の開発プロジェクトや、土地の有効活用などのアドバイスを行うコンサルティング業務も行っています。

人数の少ない不動産鑑定士

不動産鑑定士の国家資格を持つ人は約7,000人と非常に少なく、価値の高い資格とされています。
平成26年の不動産鑑定士試験の受験者は754名で、このうち合格者はわずか84名でした。
合格率は何と11.3%。
非常に難しい試験であることがわかります。

(参考サイト)
▼国土交通省の報道発表資料
平成26年不動産鑑定士試験合格者の発表について

しかしその分、高収入が期待できます。
不動産鑑定士の平均年収は700万円をこえており、能力次第では1000万円以上の年収を得ることも難しくありません。

不動産鑑定士はこれまで不動産鑑定事務所への勤務が一般的でしたが、最近では不動産会社や金融機関、商社、証券会社などからの需要も高まっています。