トラブルが非常に多い中古マンションの売買

中古マンションのトラブル

これからご紹介する例は、中古マンションの購入をめぐるトラブルです。
中古マンションの購入にも、トラブルは多いです。
買う前にくわしく調べられたら良いのですが、
実際に住んでみないと分からないこともあります。

Bさんは仲介業者を通して、あるマンションの3階を購入しました。
少し古い建物でしたが、まわりの環境も良く、
部屋からは海も見えて、Bさんはかなり乗り気で、その部屋を買ったのです。
ところが住んでみると、そのマンションの1階にある
食堂からの臭いと煙に悩まされるようになりました。
食堂の臭いと煙が、ダストを通してBさんの部屋まで上がってくるのです。
特ににんにくの臭いがひどかったそうです。

もちろん、Bさんもいくつかの対策を講じました。
玄関は目張りし、高窓にはラップをつけました。
さらに換気扇をつけて、ベランダから風を入れて、
臭いと煙を部屋の外に出すようにしたのです。
Bさんはやれることは全部やったのですが、
やはり臭いが部屋の中に残り、煙が充満することもありました。
そこで、マンションの売り主業者と仲介業者を訴えることにして、
私のところに相談に来られたのです。

臭いと煙のトラブル

食堂の臭いと煙をなくしてほしい。
それが不可能なら、買い戻しかトラブルの元になっている
食堂との裁判のお金を、業者が負担してほしい。
Bさんの訴えは、この2つでした。

臭いや煙は主観的な問題で、Bさんが主張するほどひどくない。
その2つで起こる可能性があるトラブルも確認できない。
というのが、業者側の言い分でした。

私が間に入り、この件を裁判所に訴えました。
裁判所は和解策を示し、結局両者がそれを受け入れました。
売り主業者と仲介業者が共同で、
臭気と煙をなくす処置を取るためのお金を負担することになったのです。
そのお金の中には、窓を2重にする代金、気密性の強いものに
玄関のドアをかえる代金、空気清浄機の購入代金が含まれていました。

これも建物の瑕疵が問題になった例です。
客観的に見て、誰もが理解できる瑕疵なら、
仲介業者や売り主業者にその責任を問うことができますが、
臭いのような主観的なものは、裁判になっても、その妥当性がはっきりしないことが多いです。
だからと言って、購入した建物の瑕疵によって、
困っている買主の訴えをそのままにしておくこともできません。
こういった場合は、平均的な人の普通の感覚を判断基準にして、裁判所は判断を示します。
難しいことも多いのですが、購入した住宅にこのような瑕疵があったら、
一度弁護士に相談してみてください。