中古住宅売買で起こるトラブル

中高住宅の売買で注意すべき点

中古住宅の売買も不動産トラブルになります。
買う時には、気付かなかったいろいろな瑕疵が、
住んでみたら分かってきたという例が多いです。
多少の瑕疵なら改善することもできますが、
買った人の力でどうにもならないことがあります。
これからご紹介するのは、そんな例です。

Aさんはある中古住宅を購入しました。
中古と言っても、販売価格は3000万円程度で、かなりのものです。
庭も広く、家自体もきれいで、Aさんは購入時には、かなり気に入っていたそうです。
ただし中古なので、買う前にゴキブリやムカデ、白アリが巣を作っていないか、
売り主にたずねました。
売り主は、そういった害虫は見たことがない、と言ったそうです。

ところが実際に住んでみると、売り主の言葉は嘘であることが判明しました。
まず、ムカデがいました。
Aさんの奥さんは、寝ているときにムカデに刺されてしまいました。
足が腫れて痛みがひかないので、病院に行って治療を受けました。
その後も、家の中でたくさんのムカデが見つかりました。
奥さんは刺されたことがトラウマになり、パニック状態に陥るようになりました。
さらに、屋根裏には蝙蝠が住み着いていることも分かりました。
蝙蝠の糞の臭いにAさんが気づいたのです。

Aさんは、自分でお金を出して、ムカデと蝙蝠の駆除を行いました。
糞が染みついていた天井の張り替えもしました。
それらのことを行うのに、総額で120万円程度のお金がかかったそうです。
工事がすべて終わった後に、Aさんは、不動産屋や売り主を訴えたいと言って、
私のところに相談に来られました。

費用の負担は認めても慰謝料は認められず

私はA さんの訴えはもっともだと思い、裁判を起こす手続きに入りました。
Aさんの訴えは3分の2は認められました。
蝙蝠やムカデの駆除、天井の張り替えにかかったお金、
弁護士費用は、売り主が払うように裁判所が命じました。
しかし、慰謝料を支払うことまでは認められなかったです。

このケースは、売り主に瑕疵責任が問われたことになります。
Aさんが購入した住宅は、たとえ中古であっても高価なものです。
蝙蝠やムカデが住み着いていることで、値段に見合った快適さや清潔さが損なわれています。
その点を裁判所は強く指摘していました。
ただし家に住めなくなったわけではないので、Aさんが求めた慰謝料は却下されました。

土地や建物の取引の場合、買主が不利になるものを
売ってはいけないという法律があります。
宅地建物取引業法の40条です。
これと似たケースは全国にもあり、中古住宅の瑕疵が認められたものが多いです。