境界のトラブル

境界問題

土地の境界のトラブルも多いです。
不動産トラブルの中で、最も多いと言えるかもしれません。
私も弁護士として多くの事例を手掛けてきました。
境界トラブルは憂鬱なものです。
お隣と争いになるので、いたたまれない気持ちになる方も多いです。
最近は、次のようなトラブルがありました。

それまで他の人が住んでいた家を壊して、新しい家を作られた方がいました。
それは良いことだったのですが、隣の人が来て、境界についての主張を始めてしまったのです。
その主張のポイントは次の通りです。
境界に立っている塀は、実際はお隣の土地に数10センチ入りこんでいる。
前に住んでいた人はそのことを承知していた。
その人とお隣の人は、友好的な関係にあったので、特に文句は言わなかった。
しかし新しい人が来て、境界のことを考えずに、
家を建て始めたので、慌てて境界のことを言いに来た。

これからどうすればよいのかということを、その新しい家のご主人が相談に来られたわけです。
ご主人の気持ちはよく分かります。
境界はきちんと決められていると思われていたことでしょう。
今更そんなことを言われても、困ってしまうというのが、ご主人の本音でした。
境界のことを確認せずに、家を建て始めたのは悪かった、と言われていました。

これは微妙な問題でした。
確かに、隣の人が急に境界のことを言い始めたのには問題があります。
しかし、もともと隣の人の土地だったところに、はみ出して塀を作ることはできません。
自分の土地だと思っていたところで工事が始まったので、隣の人は驚いたことでしょう。

境界問題は平行線となる場合が多い

私は、まず境界の工事を中止してもらうように頼みました。
そして隣の人も交えて、問題となっている境界を確定する話し合いを行いました。
このプロセスは時間がかかり、大変でした。
どちらも境界のことは譲らず、自分の主張が正しいと言い張っていました。
仕方がないので、わたしが和解案を出しました。
二人が境界と主張する中間のところを、本当の境界にするように提案したのです。
この提案をお二人とも受け入れて頂いたので、一件落着でした。
境界が確定したら、測量士の方に来てもらい、境界をはっきりさせた図面を作りました。
それから、境界の確定杭も立てました。

境界のことでトラブルになったら、話し合いが大切です。
当事者同士で話し合っても、感情的になってうまくいかないことが多いです。
第三者に入ってもらうのが良いでしょう。
司法書士や弁護士のように法律の知識のある人が好ましいと言えます。